生産性が高いチームに共通すること
「チームの生産性を極限まで高めるには、どうすればいいのか?」
リーダーなら、一度は考えたことがある命題かもしれませんね。
先日、日本のメディアが下記の記事を紹介しているのを見つけました。
2016年2月25日の「ニューヨークタイムス」に掲載された、2012年からアメリカのグーグル社が行った、生産性向上計画(プロジェクト・アリストテレス)に関する記事です。
- 追記
- Google が和訳した記事も見つけました。
グーグルのプロジェクト・アリストテレスで分かったこと(概要)
「プロジェクト・アリストテレス」では、社内の様々なチームを観察し、うまくいっているところと、そうでないところの違いを明らかにしようとした。
例えば、
- 同じチームに所属するチームメイトは、社外でも親しく付き合っているか?
- 彼らはどれくらいの頻度で一緒に食事をしているか?
- 彼らの学歴に共通性はあるか?
- 外向的な社員を集めてチームにするのがいいのか、それとも内向的な社員同士の方が良いのか?
- 彼らは同じ趣味を持っているか?
- 強いリーダーのもとに、階層的な人間関係を築くのがいいのか、もっとフラットな人間関係を敷くのがいいのか?
を比較したけれど、ほとんど相関性が見られなかったのだ。
今度は、チームメンバーが従っている
- 「暗黙のルール」や「行動規準」
- 「チーム・カルチャー」
による違いがあるのか?
という点に着目したが、この点でも目立ったパターンは見つからなかったのだ。
そして、ついに集団心理学に関する視点から再度深く当たってみたところ、ある要素が浮かびあがった。
それが、
「他者への心遣いや同情、あるいは配慮や共感」
というメンタルな要素だ。
- こんなことを言ったら、チームメイトから馬鹿にされないだろうか。
- リーダーから叱られないだろうか。
といった不安を、チームのメンバーから払拭する。
心理学の専門用語では、
「心理的安全性」
と呼ばれるものがチーム内に整っているかどうか、ということが分かったのだ。
多くの人にとって、仕事は人生の大半を占めている。
そこで馬鹿にされないように・叱られないようにと、仮面を被って生きなければならないとすれば、それはあまり幸せな人生とは言えないだろう。
- チームメンバー、一人ひとりが、職場で本来の自分をさらけ出すことができること。
- それを受け入れるための「心理的安全性」が保たれていること。
これらが、間接的にではあるけれど、チームの生産性を高めることにつながる。
これが、「プロジェクト・アリストテレス」から導き出された結論だ。
プロジェクト・アリストテレスで分かったことを取り入れる
チームの生産性が高まるのは、チーム内に心理的安全性が保たれていて、メンバーが自分をさらけ出せる環境であることです。
そのためには、日頃からのコミュニケーションが大切になってきます。
いつでも大事な話ができる・自分をさらけ出すことができる、というのが理想だけれど、
- 仕事中には必要最低限のことしか話せないけれど、休憩中に話ができる。
- 日常の業務の中では時間が取れなくても、いざという時には業務時間外にでも相談できる場が持てる。
という安心感を、チームメンバーが持てるようにすることから、始めてみることもできます。
あなたは、何から始めますか?